免責証書とは

免責証書とは損害賠償の請求権を持つ被害者側が、賠償義務を負う加害者の法的義務を免責させる効力をもつ書面のことです。
免責証書は、保険会社が作成します。示談書は賠償義務の内容について被害者、加害者の双方が合意したときに作成される書面のことです。示談書と違い、免責証書で署名するのは被害者側だけになります。

このように、加害者側の署名がなくても保険金の支払いがなされますので、書類の取交しがスピーディーにできるというメリットがあります。
免責証書の効力は賠償金の支払いに関しては基本的には示談書と変わりがありませんが、保険会社が作成するものですので、被害者側に有利な内容を盛り込めないという欠点があります。例えば、将来の予期せぬ後遺障害の発生が心配な場合は「予期せぬ後遺障害が発生した場合は別途協議する」などの文言を入れてもらうなど保険会社に対して要望したほうがよいでしょう。過失割合が10:0の事故や人身事故の示談で使用されています。
通常、後日のトラブルを防ぐために、被害者側が署名・捺印した免責証書を当事者(被害者・加害者)と保険会社が一部ずつ保管します。